20歳以上の日本人のうち、約2人に1人は高血圧です。高血圧を完全に予防できれば、年間で10万人もの方の命を救えると言われています。
そうは言われても、高血圧を改善するために何をすべきかわからない方が多いでしょう。そこで今回は、血圧を下げるためにできる簡単な生活習慣の見直し方について紹介します。
高血圧になる原因
日本人が高血圧になるのは、塩分の取りすぎによるものが大きいと考えられています。このほか、肥満や飲酒、ストレスの蓄積なども原因です。ほとんどの高血圧は、このように特別な原因がなく起こる本態性高血圧であると言われています。
高血圧を改善する方法
では、高血圧を改善するための具体的な方法について見ていきましょう。
塩分量を制限する
高血圧の場合は男女問わず、一日の塩分摂取量を6g未満にすることが推奨されています。塩分は血液に水分を集めて血圧を高めてしまうため、塩分量の制限は高血圧の改善に効果的です。
カリウムを摂取する
カリウムには血圧を下げる効果があります。「日本人の食事摂取基準2020年版」では、男性で一日あたり2,500mg、女性で2,000mgのカリウムが目安量とされているため、こちらを参考に摂取するようにしましょう。
適正体重を維持する
肥満の方ほど高血圧のリスクが高まります。BMIが20未満の方が高血圧を発症するリスクを1とすると、BMI25.0~29.9の方では1.5~2.5倍も発症しやすいことがわかっているのです。そのため、適正体重を維持することが重要となります。
適度な運動を行う
適度な運動は高血圧を改善するのに最適です。1回10分以上の運動を一日に合計40分以上行うようにしましょう。行う運動はウォーキングやジョギングなど軽いもので構いません。
節酒・禁煙を行う
飲酒や喫煙は血圧を上げる原因となります。アルコールは一日あたり男性でビール中瓶1本、女性でビール中瓶1/2本程度にし、喫煙している方は禁煙を心がけましょう。
高血圧と言われたら病院を受診することも大切
高血圧には自覚症状がほとんどありません。そのため、「血圧が高めですね」と健康診断などで言われてもとくに治療を行っていない方もいます。しかし、高血圧を放っておくと動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる病気を引き起こすこともあるのです。
高血圧はサイレントキラーであることを忘れずに、指摘されたらきちんと病院を受診して適切な治療を行うようにしましょう。
まとめ
高血圧を改善するためには、塩分量を制限したり適正体重を維持したりすることが大切です。生活習慣を見直すことで、薬を使わなくても血圧を下げることができます。
高血圧は私たちが気づかないうちに体を確実にむしばんでいく恐ろしいものです。血圧が高めだと指摘されたら、早めに病院を受診して血圧を下げるための取り組みを始めましょう。
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