糖尿病の予防・改善に運動が効果的です

日本の糖尿病患者+予備群は約2,000万人

日本の糖尿病患者は増加しており、予備群まで含めると2,000万人にも上るとみられています。糖尿病は血糖値が高い状態が続く病気ですが、自覚症状はほとんどありません。しかし、その本当の怖さは、「神経障害」「網膜症」「腎症」に代表されるさまざまな合併症にあります。また、脳梗塞や心筋梗塞のような、命にかかわったり、QOL(生活の質)を低下させたりする病気のリスクが高まることも明らかです。

糖尿病の予防・改善には運動が効果的

「食事」と「運動」は、糖尿病の予防・改善のための柱とされます。ここでは、どこででもできる運動の効果について知っておきましょう。 糖尿病改善のために運動をする場合、おすすめのタイミングは食後です。運動時には筋肉が血液中のぶどう糖を消費するため、食後に運動をすることで血糖値の急激な上昇を抑えることができるとされています。 血糖値の上昇は食後30分から2時間にみられるので、このタイミングでウォーキングなどの有酸素運動を行うとよいでしょう。 また、運動を継続することで、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きがよくなります。手軽にできるスクワットなどで筋肉をつけると、筋肉によるぶどう糖の消費量アップの効果も期待できそうです。

運動できない理由はない!?

とはいえ、「事情があって、なかなか運動できない」と言う人もいることでしょう。そこで、米国糖尿病協会による、「運動をしない人の言い訳とその解決法」の一部をご紹介します。

・その1「運動をする時間がない」
→通勤途中などを工夫して、まずは1日に10分の運動から始めましょう。
・その2「仕事で疲れているから運動ができない」
→疲れてしまう仕事の後ではなく、仕事前(早朝)や昼休みを利用して運動をしましょう。
・その3「運動にかけるお金がない」
→ウォーキングやジョギング、スクワット運動などは、とくに費用はかかりません。ウェイトトレーニングは、水を入れたペットボトルなどを使ってできます。

 運動できない理由を探すより、時間は細切れでもよいので、体を動かす習慣を身につけましょう。