53歳　我、自らの衰えに向き合うものなり。

いつのまにか53歳になった。

50歳までは自身の成長を疑わなかった

経済的
知識的
人間的
バイタリティ

全てが昨日よりも今日
今日よりも明日
日進月歩
目標に邁進

成長しているのを実感していた。

成長していくものだと信じて疑わなかった

しかし、ふと思う
私はこの三年間急激に衰えている。

成長していくと過信できたのは
過去50年の長く続いた成功体験記憶が
衰えている体験に優っているからだ

現実を振り返れば
ついに老いに追いつかれたのだ。

物忘れが多くなり
顔と名前が一致しなくなり…
約束の日時場所をド忘れし…

パスワード ID 郵便番号
複数の情報を忘れ
重くなったパソコンのように
脳がモヤっとしている。

一所懸命働いて手に入れた
憧れのスポーツカー

隣と距離が近い駐車場で
ドアをぶつけないように降りるのが大変辛い
低い車体から片足だけの力で
地面に降り立つのは不可能に近い。

あちらこちらにつかまりながら
やっとこさ降りる。

こんなはずじゃなかった。

信号がチカチカしている。、
全力で走ろうと思っても全力のギアが入らない
それどころか、走るための関節連動を
体が覚えてない。

足元が定まらない。

地面さえもとても遠くに感じる。

私は確実に
そして急速に衰えている。

成長しているのは
お腹の脂肪だけだ。

こんなはずじゃなかった。

これでメディカルプロダクトの会社の社長は
務まらない。

これで、美容の製品の講演会を
する資格はない。

デブが、えっちら、おっちらと
壇上に上がり、
はち切れそうなスーツの下に、
汗を大量にかきながら
、「我が社の化粧品で美しくなれます。」

笑えない…。

どんなに喋りがうまくても説得力がない。
このままでは辞任すべきだ。
影武者をたてるべきだ。

なんとかしたい。

イタリアンスーツをカッコよく着こなしたい。
スポーツカーからスッと軽快に
ホテルの車寄せに降り立ちたい。

スラッとしたイメージで
颯爽とステージに上がりたい。
夏はトムクルーズのようにビーチで、
若者たちとビーチバレーしたい。

ていうか、…

この期に及んで結局はモテたい。
面白い人はモテる。

でもそれは少なくても平均点の容姿があってのこと。汗かきデブは該当しない。

まず何をしよう。

そうだ！ダイエットをしよう。
満を辞して。

#ダイエット部